身体の不自由な方でも快適に過ごせるベッドとは?
- 更新日:2024-2-29
- 公開日:2023-7-21
快適なベッドルームを作る方法はさまざまですが、手をつけやすいポイントとして「ベッドのレイアウト」を工夫することをおすすめします。ベッドをどこに置くのがいいのか、具体的なレイアウトのコツを紹介します。
ベッドは1日の疲れを癒せるほか、読書やテレビを楽しめるリラックススペースです。介護が必要な方や疾病がある方にとって、ベッドは1日の時間の多くを過ごすスペースでもあります。今回は、身体の不自由な方がベッド上で快適に過ごすためのポイントを紹介します。
快適なベッドルームを作るための基本
快適なベッドルームを作る方法はさまざまですが、手をつけやすいポイントとして「ベッドのレイアウト」を工夫することをおすすめします。ベッドをどこに置くのがいいのか、具体的なレイアウトのコツを紹介します。
||||頭の位置を意識した配置にする
- エアコンの風がちょうどいい場所に当たるか
- すき間風や外気で冷えないか
- 家族の生活音や水回りの音が気にならないか
- 窓からの光が眩しすぎないか
- 外からの視線が気にならないか
ベッドをレイアウトする時に大切なのが、「頭の位置がどこに来るか」という点です。この頭の位置に関しては、上記の点を意識してレイアウトを決めると良いでしょう。いずれも、快適な寝室を作る上で配慮したい要素ばかりです。
||||掃除のしやすさを考慮する
快適感を得るためには、掃除のしやすさを考えてベッドをレイアウトするのも重要です。ベッドメイクやベッド周辺の床掃除をする際、十分なスペースがあるか否かを考えましょう。たとえばヘッドボードを壁側によせて、部屋とベッド周りのスペースを確保しておくと、人も通りやすくて掃除も楽になります。
||||部屋の広さに合ったベッドのサイズを選ぶ
ベッドのサイズに対して、配置する部屋の広さがどれくらいあるかも考えましょう。たとえば4.5畳の部屋の場合、一般的なシングルベッドやセミシングルベッドであれば圧迫感なく配置しやすいでしょう。介護ベッドの中でも、パラマウントベッドのINTIME1000の場合、91センチ幅のセミシングルであれば4.5畳の部屋でもすっきりと配置できます。
||||介護しやすいレイアウトを意識する
介護が必要な方の場合は、ベッドルームも「介護のしやすさ」に配慮をする必要があります。介護がしやすいベッドルームを作るには、ベッドの両サイドにゆとりがあるレイアウトが良いでしょう。難しい場合は、片方を壁側によせて、もう一方にスペースを作りましょう。左右どちらかのスペースを開ける場合、ベッドを使用する方の状態に合わせて「移乗しやすい方」を開けるのがおすすめです。
||||「楽しみを覚えやすい場所」にベッドを配置する
ベッドの上で過ごす時間が長くなる場合は、ベッドの上でも生活を楽しめるような配置を意識しましょう。いつでも家族の様子が見られるリビングルームや、テレビやお庭がよく見える場所に介護ベッドを配置するのがおすすめです。
ベッドでテレビを快適に見るコツとは
ベッドの上で1日の大半を過ごす方にとって、テレビは生活の潤いになることもあるでしょう。以下の項では、ベッドでテレビを快適に見るためのコツをご紹介します。
||||テレビは足元、またはベッドサイドに配置する
ベッドで横になったり座ったりした状態でもテレビを楽しめるよう、足元かベッドサイドに配置すると良いでしょう。壁にかけられるテレビを配置したり、奥行きが短めのテレビボードやキャビネットを活用したりするのもおすすめです。
||||テレビとベッドは一人通れるくらいの距離を空ける
テレビとベッドは、人が一人通れるくらいの距離を空けましょう。テレビが見やすくなるだけではなく、寝室を出入りする際のスペースも確保しやすくなります。
||||テレビの高さを考える
テレビを配置する高さは、「ベッドに腰をかけた時の目線」を基準に考えましょう。腰かけた時の目線と同じくらい、または少し下のほうに配置すると、テレビの画面が見やすくなります。それよりも低すぎる位置に配置すると、テレビを見るのに体勢を変えたり首を無理に持ち上げたり、リラックスがしにくくなってしまうケースも少なくありません。
||||リクライニング機能付きのベッドを選ぼう
テレビをベッドで見る際は、テレビの配置だけでなくベッドの機能にこだわることも大切。リクライニング機能や高さ調節機能がついたベッドがいいでしょう。
たとえばパラマウントベッドの「INTIME1000」は、高さを調節する「ハイロー機能」と背中を上げる「背上げ機能」が搭載されています。ベッドの高さが調節できるため、テレビの位置に合わせたポジションをキープできるのが魅力です。加えて、背上げ機能では上半身を起こすことが可能。スムーズに起き上がりやすくなるのはもちろん、疲れにくい姿勢でテレビや映画を楽しめます。
これらの機能は、テレビを観る時はもちろん、日常の動作もサポートしてくれるのが魅力。立ち上がる動作を助け、本人や家族の負担を軽減することにも繋がります。詳しくは、パラマウントベッドの新電動ベッド「INTIME1000」についてのページをご確認ください。
ベッドで読書がしやすくなる読書灯とは
読書は、テレビと同じくベッドの上での生活に潤いをもたらしてくれるものです。
部屋で読書をしていると、夜間を中心に「部屋の灯りだけでは物足りない」ということもあるでしょう。そんな時に読書灯があれば、手元の本をピンポイントで照らしてくれるので、快適に読書を楽しめます。「寝る前にリラックスしながら読書したい」という方にとっては、読書灯は必須のアイテムです。ベッド脇にサイドテーブルやキャビネットが置けるのであれば、そのスペースを活用して読書灯を設置できます。
||||定番の卓上スタンド
卓上スタンド型の読書灯は、キャビネットのように平らな場所であれば、すぐに設置できます。加えてデザインのバリエーションが豊富であるため、「デザイン性も楽しみたい」、「味気ない読書灯だと寝室がさみしく見える」と考えている方にも適したアイテムです。ただし、配置によっては読書灯が転倒や落下の危険があるため注意しましょう。対策として「サイドテーブルに設置しない」、「設置面が安定したものを選ぶ」などの工夫が必要です。
||||クリップ式の読書灯はコンパクトで便利
読書灯の中には、クリップ式で固定できるものもあります。根本のクリップでベッドや机の縁、ベッドボードに挟んで使用できるアイテムです。コンパクトなものが多く、ベッド周りをすっきりさせられます。加えて、設置場所を細かく調節できるため、ベストな明るさや位置を見つけやすいのもポイントです。ただし、人によっては「明るさが十分ではない」と感じる場合もあります。部屋全体の照明とのバランスを考えて、ちょうど良い灯りの読書灯を探すことが大切です。
なお、ベッドの上で読書を楽しみたいのであれば、リクライニング機能がついたベッドを選びましょう。パラマウントベッドのINTIME1000にはリクライニング機能が搭載されており、リラックスした姿勢で読書を楽しめます。ベッドとしてだけでなく、シングルソファのような感覚で使用できるのが魅力です。
ベッドで食事がしやすくなる環境とは
体調によっては、ベッドの上で食事を摂ったりお茶を飲んだりすることもあるでしょう。ベッドを汚さずに、快適に食事をするためのポイントを以下でご紹介します。
||||サイドテーブルを選ぶ
ベッドの上で食事を快適にするには、サイドテーブルが役立ちます。介護ベッドに適したサイドテーブルには、「ベッドサイドテーブル」が挙げられます。
ベッドサイドテーブルは、キャスターがついている脚部分をベッドの下に差込んで使用するテーブルです。「ベッドサイドのスペースが狭い」という場合でも設置しやすい特徴があります。加えて、ベッドのリクライニングで上半身を起こした状態のままでも食事を楽しめます。
このほか、サイドテーブルではありませんが、オーバーベッドテーブルも介護ベッドに適しています。オーバーベッドテーブルは、ベッドの両サイドにまたがる形式のテーブルです。「ベッドの両サイドに十分なスペースがある」というケースに適しています。こちらもベッドサイドテーブルと同じく、ベッドから出なくてもリクライニング機能で上半身を起こせばその場で食事が楽しめます。
||||ロック機能付きのテーブルが便利
サイドテーブルを選ぶ際は、移動ロック機能が搭載されているものがおすすめです。ロック機能のないサイドテーブルだと、テーブル自体が安定しにくくなるケースもあります。ふとした弾みで、ベッドから大きく離れてしまうこともしばしばです。移動ロック機能が搭載されていれば、こうした不意の動きを防いでくれます。
パラマウントベッドでは、キャスターによる可動性と移動ロック機能による安定性を備えたサイドテーブルをご用意。ベッドサイドテーブル、オーバーベッドテーブルの両方をシリーズ展開しているため、使用する方の状態やベッドのレイアウト状況に合わせてアイテムをお選びいただけます。
||||高さ調節機能も大切
サイドテーブルの高さが合っていないと、食事や書き物をする際に不便に感じることもあるでしょう。したがって、高さを調節できるサイドテーブルを選ぶのがおすすめ。パラマウントベッドが提供するサイドテーブルは、高さ調節機能もしっかり搭載しています。レバー式であるため、力を入れず高さを調節できるのがポイントです。
||||リクライニング機能のベッドと組み合わせる
ベッドの上で快適に食事をする(してもらう)ためには、リクライニング機能によるサポートが不可欠。パラマウントベッドの背上げ機能であれば、胸やお腹の圧迫感を抑えつつゆっくりと上半身を起こせます。ソファの背もたれのような形態になるため、リラックスした姿勢のまま食事を楽しめるのも大きな魅力です。
||||使用する方に敬意を示すために
欧米では、ベッドの上で朝食を食べる「breakfast in bed(ブレックファスト イン ベッド)」という習慣があります。これは大切な恋人や家族のベッドへ朝食を持っていき、サイドテーブルやトレイを活用して食べてもらうという習慣です。介護をしている方は、この習慣にならい、家族への敬意を払う意味も込めてサイドテーブルを選んでみてはいかがでしょうか?
ベッドの上にいながら快適な生活を
ベッドやその周辺の環境は、介護を受ける方の過ごしやすさに影響します。
快適な空間を作るためには、ベッドのレイアウトを工夫したり、部屋全体の環境を見直したりしましょう。あわせて、睡眠はもちろん食事や読書、テレビ鑑賞などの楽しみを、効果的にサポートしてくれるベッドを選ぶことも重要です。