低すぎるとホコリを吸い込む?最適なベッドの高さとは?

  • 更新日:2024-4-28
  • 公開日:2023-2-5

ベッドを選ぶときに「サイズ」や「寝心地」、「デザイン」などを重視して選ぶと思いますが、意外に見逃されがちなのがベッドの「高さ」です。ここでは、ベッドの高さの種類と、高さが違うことによってどのような特徴があるのか、使い心地や安全性がどのように違ってくるかなどを紹介します。

ベッドを選ぶときに「サイズ」や「寝心地」、「デザイン」などを重視して選ぶと思いますが、意外に見逃されがちなのがベッドの「高さ」です。低いベッドは安心感があり部屋の空間を広く感じさせてくれます。高いベッドは立ち座りがしやすくなります。ベッドを選ぶときにこれらの特徴も踏まえて選ぶことでベッド生活がより快適になるのではないでしょうか。ここでは、ベッドの高さの種類と、高さが違うことによってどのような特徴があるのか、使い心地や安全性がどのように違ってくるかなどを紹介します。

どんな高さのベッドがあるの?

ベッドにはさまざま高さがあります。明確な基準があるわけではありませんが、大きく4種類に分けられます。

||||ロータイプ

ベッドの脚が低く、20~30cmほどの高さしかないベッドです。少し厚めの座椅子くらいの高さをイメージしていただくと良いでしょう。床から近いため、フロアベッドという呼ばれ方もします。「ローベッド」や「すのこマット」などがロータイプに分類されます。ローベッドは組み立てがしやすく、すのこマットは折り畳みができるので場所を取りません。コンパクトなので圧迫感を感じにくいタイプのベッドです。

||||スタンダードタイプ

高さが45~50cmほどのベッドです。ダイニングチェアの座面は41~42cm程度で設計されているので、ダイニングチェアと同じくらいか、少し高いくらいをイメージしていただくといいでしょう。一般的な高すぎず・低すぎないベッドはたいていスタンダードタイプに分類されます。また、ソファにもなる「デイベッド」や、少し小さめの「収納付きベッド」もスタンダードタイプとほぼ同じ高さです。

||||ミドルハイタイプ

スタンダードタイプよりも少し高く、ハイタイプよりも低めのベッドで、60cmほどの高さがあります。病院に置いてある診察台をイメージしていただけると分かりやすいかと思います。少し足が浮くくらいの高さがある診察台が60cmくらいの高さです。また、床に足がつくタイプのカウンターチェアやサイドテーブル、ソファ用のローダイニングテーブルも60cm前後で設計されており、深く座るよりも軽く腰掛けるくらいがちょうどいい高さといえます。収納用に引き出しがついた「チェストベッド」やマットレスを持ち上げて収納できる「跳ね上げベッド」なども、スタンダードよりも少し高めのミドルハイタイプです。

||||ハイタイプ

90cm以上の高さがあるベッドです。ベッド脇に腰掛けることは難しく、ハシゴを使って上り下りをする必要があります。ベッド下の空間が空いている「ハイベッド」、ベッド下にデスクや棚が設置されている「ロフトベッド(ミドルベッド)」などがハイタイプです。

高さ別のメリット・デメリットとは

||||ロータイプ

ベッドが低いと室内に置いたときの圧迫感が軽減され、開放感のあるレイアウトになります。また、ベッドの脚が短いため、小さな子どもがベッドから落ちても怪我をしにくいので安心です。ベッドの作りがシンプルなのでお手頃価格で入手できるうえ、組み立てもしやすいというメリットがあります。一方、高さが低めなので膝に負担がかかりやすく、立ち上がりがスムーズにはいきません。膝・腰を痛めている方や高齢者の方にとってはベッドから立ち上がりにくく座りにくいと感じるでしょう。また、床とベッドの間隔が狭いので掃除がしづらいうえ、湿気がたまりやすくなります。床から近いため、ハウスダストのアレルギーがある場合、埃っぽさを感じてしまうかもしれません。また、ロータイプのベッドは、ベッドの下の収納スペースはほぼないため、下に収納ケースをしまえないので注意しましょう。

||||スタンダードタイプ

ちょうどダイニングチェアの座面くらいで、立ちやすく座りやすい高さのスタンダードタイプ。膝・腰に不安がある方や高齢者にはぴったりです。ほどよく床が空いているので収納ケースを入れやすく、厚手の布団をしまう場所にも困りません。一方で、床が大きく空いているので埃が積もりやすく、掃除の際には腰を低くして掃除機やフローリングワイパーをかけなくてはいけません。ただ、ロボット掃除機は行き来できるので、ベッド下はロボット掃除機に任せるという方法もあります。

||||ミドルハイタイプ

主にチェストベッドや跳ね上げベッドのことですが、このタイプのメリットは圧倒的な収納です。ベッドでありながらタンスさながらの収納を持っているため、ふとんやラグ、バッグ・スーツケースなど、かさばりがちなアイテムの保管にも困りません。一方で、中途半端に高さがあって危ないというデメリットもあります。子ども・大人に限らずうっかり落ちると怪我をしてしまうくらいの高さがありますから、寝相が良くない方はベッドガードを付けるなどの対策を講じたほうが良いでしょう。また、部屋の中ではタンスと同じくらい圧迫感のある存在になります。十分な広さがないと閉塞感を感じてしまうかもしれません。

||||ハイタイプ

高い位置にベッドを配置し、ベッド下には人ひとり入れるくらいのスペースが空くハイタイプ。ベッドスペースでありながら、デスク・本棚・テレビといった大型家具の収納のスペースにもなるため、空間を効率よく使えるというメリットがあります。また、横になるスペースが上り下りによって切り離されるため、つい横になってダラダラしてしまう……といった習慣になりにくく、生活にメリハリが生まれます。一方で、高さがあるハイタイプベッド特有のデメリットは、マットレス・シーツの交換時に上り下りをしなくてはならず、普通のベッドよりも衛生面を保つのに手間がかかることです。また、体調が悪いときや酔っているときでも上り下りをしなくてはならず、体調が万全でないときには危険を伴います。

ベッドの高さを選ぶときの注意点は?

それぞれの高さにメリット・デメリットがあります。どれくらいの高さにするか迷ったときは、以下6つのポイントを押さえてベッドの高さを選んでみましょう。

||||部屋を圧迫しないかで決める

ベッドは大きな家具なので、部屋の印象をがらりと変えてしまいます。高さのあるベッドは空間を圧迫して閉塞感を感じさせます。収納欲しさに背の高いベッドを選ぶのもよいですが、開放感が欲しい場合はロータイプのベッドを選ぶといった工夫が必要です。ベッドフレームだけを購入して手持ちのマットレスを載せる場合は、マットレスの高さも考慮する必要があります。マットレスは寝心地を左右するアイテムであり、ベッドの高さにも影響します。先に好みのマットレスを決めてしまってから、ベッドフレームを選ぶのも手です。

||||ベッド下に収納するもので決める

収納付きのベッドを買ったけど肝心のものが入らなかった…そうなってしまっては大量収納の意味がありません。収納できるベッドを選ぶ際には、可能であればどんなものを収納するのか考えてから購入しましょう。最近は、脚の高さを調節できるベッドフレームもあります。収納が足りないのは分かっているけどベッド下に何を収納するか決めていないという場合は、高さが調整できるベッドを選ぶと良いでしょう。

||||掃除のしやすさで決める

寝室は湿気がたまりやすいうえ、寝具という繊維の塊が置いてあるため埃っぽくなりやすく、日々の掃除が欠かせません。寝室の掃除のしやすさやお手入れのしやすさでベッドを選ぶのも良いでしょう。折り畳みができるローベッドであれば、毎日折りたたんで湿気対策をすることが可能ですし、床掃除も楽になります。ロボット掃除機が移動できる高さに設定するのもおすすめ。いずれにしても、ご自身の掃除スタイルに合ったベッドを選ぶことが大切です。

||||立ちやすさ・座りやすさで決める

高齢者の方、あるいは膝や腰に負担をかけたくないという方であれば、立ちやすさ・座りやすさを重視したベッド選びが大切です。ダイニングチェアの座面は41~42cmで設計されているので、マットレスと合わせて40cm前後の高さがあるベッドがおすすめです。

||||花粉やホコリ対策で決める

畳の上で寝るよりもベッドで寝るほうがハウスダストを吸いにくく、高さ低いローベッドでもハウスダストをそこまで心配する必要はありません。ですが、ベッドは床から高いほどハウスダストの影響を受けにくくなります。喘息持ちの方やアレルギー体質の方であれば「高めのベッド」をおすすめします。気になる場合は、こまめに部屋の掃除や換気を行い、空気清浄機を入れてハウスダスト対策を行うとよいでしょう。

||||落ちたときの安全性で決める

赤ちゃんや子どもがいるご家庭では、眠っているときに落ちてしまわないかも心配でしょう。事実、おむつ替えや着せ替えをベッドやソファで行った際に転落する事故や子どもの転落事故が発生しています。子どもが大きくなるまでは、低いベッドに寝かせるのが安全です。

最適なベッドの高さとは?

ここまでさまざまな高さのベッドをご紹介しましたが、最適なベッドの高さは使う人のライフスタイルによって異なります。例えば、ベビーベッドはその最たるものでしょう。赤ちゃんがいるご家庭であれば「転落の危険が低いローベッドがおすすめ」と紹介しましたが、柵に囲われているとはいえ赤ちゃん専用のベビーベッドは大人用よりも高さがあります。それは、飼っているペットが飛びかかるのを防いだり、床のハウスダストを赤ちゃんがなるべく吸わないようにという配慮から設計されているからです。


狭い部屋を有効活用したいなら「ロフトベッド」が優れていますし、体調を崩しがちであれば立ち座りがしやすい高さのベッドが向いていますし、小さな子どもを育てているうちは折り畳みができて掃除がしやすい「すのこマット」が大活躍してくれるでしょう。ライフスタイルが変われば、最適なベッドの高さも変わります。今のベッドが使いにくいと感じている方も、これからベッドを新調する方も、ぜひご自身のライフスタイルに合ったベッドを探してみてくださいね。


ベッドを新調するときに初めから高さ調節機能があるベッドを選んでおくのも、ベッドを長くお使いいただく方法の一つです。ライフスタイルに合わせてベッドを好みの高さにすることができます。パラマウントベッドのインタイムシリーズは、シンプルなデザインに高さ調節機能が備わっています。詳しくはこちらのページをご覧ください。