日々の布団の上げ下ろしで、ある時から腰に痛みや違和感を持つようになることがあるかもしれません。腰痛は、前かがみになった体勢のときが辛く、布団の上げ下ろしは辛さを感じやすい体勢です。そこで今回は、布団の上げ下ろしや前かがみの姿勢になったときに腰痛になる原因や、上げ下ろしが辛いときの対策についてご紹介します。
布団の上げ下ろしを楽にする3つのポイント
毎日繰り返す動作のひとつに、布団の上げ下ろしがあります。短時間の動作ですが、敷布団や掛け布団などの重いものを持ち上げる作業なので腰や背中に負担がかかり痛みを伴う場合があります。毎日行う布団の上げ下ろしを楽にするコツや方法をご紹介します。
||||腰が辛い…布団の上げ下ろしを軽減するには?
布団の置き場所を工夫する
布団を敷く場所と布団をしまう場所が離れていることで重いものを持ち運ぶ時間が長くなります。重い布団を運ぶ時間が長いと、身体に痛みが出てしまう可能性が高まります。そうならないためにも、布団の置き場は運びやすく、就寝場所から近い場所を選ぶようにしましょう。あわせて、シーツを変えたり他の作業をしたりするときに邪魔にならない場所かも考慮することがおすすめです。
布団の手入れを楽にする道具を使用
布団は適度に干して湿気を飛ばす必要があります。その際に便利な道具として布団干しスタンドがあります。重たい布団をベランダに出して干すのは身体に負担がかかります。スタンドを利用することでベランダへ出る手間や身体の負担を省け、室内で布団を干すことができます。
また、「すのこ」を敷ふとんの下に設置することで、布団を床に直置きしないため、湿気のこもりを軽減し、布団の手入れが楽になります。お手入れだけではなく、カビ対策としても有効です。
布団の上げ下ろし時は注意!辛い腰痛の原因とは?
辛い腰痛の原因は、重いものを持つ、力仕事をするといった負担が大きいものだけではありません。日常的な動きや家事などでも腰に負担がかかっていることがあります。たとえば、「無理な作業をしていないのに、腰や背中が痛い」「布団の上げ下ろしのときに腰から背中にかけて違和感がある」のような日常生活での腰や背中の痛みに悩まされている場合、日常の動作が原因である腰痛の可能性があります。以下では、腰痛を引き起こす原因についてお伝えします。
||||腰痛を引き起こす主な原因
全身の筋力低下
腰は読んで字のごとく、身体の要です。その周りは筋肉や靭帯などでしっかりと守られています。しかし、加齢や運動不足が重なることで腰の周りを支える筋力が低下すると腰痛を引き起こす一因となります。
また、腰まわりの筋肉だけではなく、腹筋や背筋群、肩甲骨周辺など、全身の筋力の低下も腰痛を引き起こす原因となります。特に腹筋や背筋の筋力が弱くなると、背骨に過剰な負担がかかるため腰痛になりやすい状態になります。
同じ姿勢や腰に負担がかかる姿勢を長時間続ける
同じ姿勢や腰に負担がかかる姿勢を長時間つづけることも腰痛の原因になります。これらの姿勢により血行が悪くなります。血行が悪くなることで老廃物の流れが悪くなり、疲労物質が蓄積することで、腰のコリや痛みに繋がります。
ストレス
仕事でのことや家庭の問題など、悩みは人それぞれです。過度なストレスがかかると、自律神経が乱れ、交感神経が優位になり血管が収縮します。その結果、腰の筋肉の血流が悪くなり、乳酸をはじめとした老廃物が蓄積し、腰痛が引き起こされる場合があります。
このように、腰痛の原因は筋力低下だけではなく、血行やストレスの可能性があります。
では、日頃のどのような姿勢や作業環境が、腰の痛みに繋がりやすいのでしょうか。腰痛には、「前屈型腰痛」と「後屈型腰痛」があります。
||||前屈型の腰痛
前かがみになったときに腰が痛む前屈型腰痛の方は、日ごろから重いものを持ち上げる、長時間の運転・デスクワークで座り続ける時間が長い方に多く見受けられます。
前かがみや中腰の姿勢になったときには、身体が前に倒れないように背中側で引っ張る力が働きます。この時に使われる筋肉が、身体の後ろ側の背筋です。背筋を酷使した動作を長時間行うと、背筋が筋肉疲労を起こし腰痛が生じてしまいます。また、前かがみや中腰姿勢は、背筋の他にも腰の骨や椎間板、靭帯など腰椎全体に大きな負荷がかかる姿勢です。筋肉が疲労した状態だと腰椎を支える力が低下し、さらに腰への負担が大きくなってしまうのです。
||||後屈型の腰痛
上体を後ろに反らせて曲げると腰に痛みが生じたり、痛みが強まったりする腰痛は後屈型腰痛と呼ばれます。主に反り腰や高齢の方、腰を捻る方に多く見受けられます。後屈型の腰痛は、上体を前に倒し腰を曲げている時や腰を動かさず安静にしていると痛みを感じなかったり、痛みが和らいだりするのが特徴です。
後屈型の腰痛の主な原因として、神経の圧迫が考えられます。これは、加齢とともに腰椎を構成する骨・椎間板・靭帯などの組織が老化して変形していくためです。後屈型の腰痛が高齢者に多いのは腰の周りの組織が変形することによるものと考えられています。
このように、腰痛になりやすい傾向の方やその原因も、日頃の生活動作や姿勢が大きく関係していることがわかります。
腰痛をケアする方法3選
腰痛は姿勢の悪さや長時間同じ姿勢でいることでも引き起こされます。腰痛をケアするために、筋肉をほぐしたり姿勢を見直したりしましょう。姿勢を意識することで、毎日の布団の上げ下ろしのときの腰の痛みが緩和されるかもしれません。これらの腰痛をケアする方法として簡単に取り組めるストレッチや正しい姿勢についてご紹介します。
||||日常の姿勢を見直す
「腰痛があると、布団の上げ下ろしだけではなくその他の日常動作にも影響があります。腰痛は、筋肉やストレスの他に、姿勢の悪さも原因のひとつだと考えられています。生活の中であまり気にすることの少ない姿勢ですが、たとえば猫背やスマホ首などによって姿勢が悪くなることで腰椎の中の椎間板に大きな負荷がかかります。椎間板への負荷が蓄積されることで腰全体へも負担がかかり、腰痛へつながります。
また、長時間同じ姿勢で作業をすると、腰の他にも肩や腕にも痛みを生じさせる恐れがあります。
これらのことから、腰痛を予防するためには日常生活において正しい姿勢を心がけることが大切です。
正しい姿勢での座り方
椅子に座るときは、背骨と首をまっすぐに伸ばすよう意識しましょう。顎を引いて背筋をまっすぐにして、腹筋に軽く力を入れて上体を伸ばします。このとき、頭の上から糸で引っ張れられるイメージを持つと背筋が伸びた姿勢になります。また、両足の裏がしっかりと床につくように自分の身長に合った椅子を選ぶこともポイントの1つです。
腰に負担がかからない正しい姿勢をすると、膝頭が股関節よりも少し高い位置になります。この位置だと腹筋にも力が入りやすくなり、腰への負担も軽減します。
特に、デスクワークを行う際には姿勢に注意しましょう。仕事に集中していると、つい姿勢が前かがみになってしまいその状態を長時間キープすることもあります。この姿勢でいると腰痛つながります。
正しい姿勢での立ち方
正しい座り方と同じように背筋や首をまっすぐに伸ばすことがポイントです。右半身と左半身のバランスが崩れないように意識し、片側の足のみに体重をかけないように注意しましょう。このとき身体の重心の位置が、みぞおちのあたりにあるように意識してみてください。
また、自分の顎や下腹が胸よりも前につき出ている、膝が曲がっている、背中が丸まっているなどの状態は悪い姿勢です。このような悪い姿勢が癖になってしまうと、腰に負担がかかり腰痛につながります。下腹に軽く力を入れることを意識し、正しい姿勢を心がけましょう。
正しい寝方で姿勢を改善
実は、寝るときの姿勢も腰痛改善につながるポイントとなります。仰向けに寝ていると腰に負担がかかる場合もあるため、寝姿勢の工夫も必要です。
仰向けに寝る場合、膝を軽く立て、膝の下にクッションや厚めのタオルを丸めたものなどを挟むと腰への負担が軽減できます。横向きに寝る場合は両膝の間にクッションを挟むことで腰への負担を和らげることができます。
これらの方法は、クッションや厚めのタオルがあれば簡単に行えます。下半身が楽な姿勢になることによって、寝ている間に骨盤が引っ張られにくくなり、腰痛改善につなげられます。
||||ストレッチで筋肉をほぐす
腰痛の改善や予防を行うためには、正しい姿勢を心がけるだけではなく、日ごろからストレッチを行い、筋肉をほぐすことが大切です。筋肉をほぐすことで血流の流れがスムーズになり、筋肉の柔軟性が向上するからです。筋肉の柔軟性が向上することで腰への負担が軽減され、腰痛の予防改善へつながっていきます。
腸腰筋のストレッチ
腸腰筋のストレッチは、股関節の可動域を広げ、腰への負担を和らげることができます。
ストレッチ方法
- (1)膝立ちになり、片足を大きく前に踏み出します。
- (2)踏み出した足の膝に両手を添え、胸を張った状態にします。このとき腰が反ったり、左右に傾いたりしないよう腹筋に力を入れます。
- (3)目線と姿勢をまっすぐに保ちながら重心を前に踏み出した足にずらしていきます。踏み出した足の膝の角度は90度を保ち、上半身は前に倒さないようにしましょう。
- (4)股関節部分が伸びていることを感じたら、その姿勢を15~20秒キープします。
- (5)キープが終わったら、踏み出した足をゆっくり元の位置に戻します。
- (6)片足が終わったら、左右の足を入れ替え、同じ動作を行います。
||||長時間の同じ姿勢を避ける
日々の生活の中で、立ちっぱなしや座りっぱなしなど、同じ姿勢を長時間続けている事はありませんか?「いつも姿勢には気をつけているから大丈夫」という方も注意が必要です。どんなに正しい姿勢を保っていても、長時間同じ姿勢を続ける事は、身体に物理的なストレスをかけてしまいます。筋肉は、伸び縮みを行うことでポンプの働きをし、全身に血液を巡らせています。しかし、長い時間同じ姿勢でいると、このポンプの働きが起きないため血流が悪くなってしまします。
同じ姿勢でいることで腰痛と関わりの深い筋肉があります。それが「腸腰筋」です。この腸腰筋は、姿勢を維持するために働いてくれ、長時間の立ちっぱなしや座りっぱなしによって筋肉が緊張し硬くなってしまいます。筋肉の緊張や硬くなることは腰痛の原因にもなります。そのため、長時間同じ姿勢でいることは避けるようにし、前項でご紹介した腸腰筋のストレッチを行って筋肉をほぐすようにしましょう。
腰痛の改善にはストレッチを行ったり、日常の姿勢を見直したりと日々継続していく必要があります。ストレッチを取り入れてもすぐに腰痛が軽減されるわけではなく、効果を感じるまで時間がかかることもあります。
少しでもその辛い腰痛を軽減するために、毎日使用している寝具を見直してみるという方法もあります。たとえば、布団からベッドに変更すれば布団の上げ下ろしが不要になります。
腰を労ってベッドに変更するのであれば、立ち上がりもしやすいベッドを選ぶと良いでしょう。INTIME1000は背や脚の角度調整の他、高さ調整機能で立ち上がりやすい高さにリモコンで調整することができます。この機会に起き上がり時や布団の上げ下ろし時の負担が軽減できるINTIME1000を検討してみてはいかがでしょうか?
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布団とベッドのメリット・デメリット
寝具を布団からベッドへ移行すると寝心地が変わり違和感があるかもしれません。1日の3分の1を占める睡眠時間は、日々を元気に過ごすための大切な時間です。腰を労る寝具の選び方を見ていきましょう。
||||布団のメリット
布団のメリットは、畳んで収納できるため部屋のスペースを広く利用することができる点です。また、気軽にお手入れできる点もポイントです。敷布団は天気が良い日にベランダに運んで天日干しができます。私たちは睡眠中にコップ一杯分の汗をかくといわれています。定期的に干せる布団は日本の特性に合っているといえます。安全面から考えた場合も、布団は床に敷いているため上から床に落ちる心配がないメリットもあります。
||||布団のデメリット
毎日の布団の上げ下ろしの負担があることです。そのため、足腰に負担をかけたくない場合や身体に痛みがある場合は、布団は不向きです。
また、布団は床に直接敷くため、床にたまっているほこりやハウスダストを吸い込んでしまう可能性がある点も挙げられます。特にアレルギー体質の方は床から離れた位置で高さのあるベッドのほうが良いでしょう。その他に、冬の時期には床冷えしやすいことも気を付けたい点のひとつです。暖かい空気は上に溜まりやすい性質があるため、暖房を付けても床近くまで暖かい空気が回りにくく床冷えの要因となっています。
さらに、布団はベッドのマットレスに比べ、耐久性が低い面も挙げられます。布団は、綿や羊毛などの繊維でできているため、体重によってクッション性がなくなってしまうことがあります。寝心地の良さを考えた場合、買い替えのコストが高くつくことにも注意が必要です。
||||ベッドのメリット
ベッドと布団を比べた場合の大きな違いは、上げ下ろしをしなくて良い点です。特に腰や膝に痛みを感じている方にとっては、ベッドのほうがメリットに感じる点が多くあるでしょう。
また、ベッドの場合寝ているときの顔の位置が床から比較的離れているためにあるため、睡眠中にほこりやハウスダストを吸い込みにくいというメリットがあります。特にアレルギー体質の方やデリケートな体質の方にとってはベッドのほうが良いでしょう。
さらに、実用面やデザイン面かで好みのベッドを選ぶことができることもメリットのひとつです。ヘッドボードがあるものや電動式ベッドなど用途に応じて選ぶことも可能です。
寝心地の面でも、実用性の面からみても利点が多くあります。特に、マットレスによっては体圧分散性が優れたものもあるため、睡眠の質の向上にも繋がります。マットレスの種類が豊富で体型や寝心地に合わせて選べるのもベッドのメリットの1つです。
その他のベッドのメリットは、座った状態から楽に立ち上がれることです。特に、膝や腰が痛いと感じている方にとっては楽に起き上がりができます。
||||ベッドのデメリット
部屋にある程度のスペースが必要になるため、部屋のサイズによっては狭く感じたり圧迫を感じたりすることです。マットレスの場合も布団と同じく湿気がこもりますが、重量があるため、気軽に干せない点も挙げられます。また、処分をする際はベッドの場合はフレームやマットレスなどを大型家具として処分するため、布団よりも費用かかる場合が多いでしょう。
毎日の布団の上げ下ろしは、気づかない内に腰や膝への負担につながってしまうことがあります。上げ下ろしが辛かったり、腰痛が気になってきたりする方は、寝具から見直してみませんか。
電動ベッドであれば、布団の上げ下ろしや天日干しなどの作業が不要になるだけではなく、リクライニングでマットレス部分を動かすこともできます。背上げ機能やベッドの高さ調整機能は、起き上がりや立ち上がりをサポートしてくれるため、無理に力を入れずにスムーズな動作ができるでしょう。
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